2006年8月14日(月)



11日〜16日までのお盆休みのうち11日は休日出勤。

13日は荒川河川敷でのサンバパレード練習だったので、連休となるのは14〜16の3日間だ。

しかし自分が担当しているお客さんの一つが、

「エンジンを一基バラすので、部品の修理が出たら休み中だけど頼むよ!」

なんてことをぬかす(笑)ので、連休が台無しになるかどうか、連絡待ち状態だった。

日産自動車の組み立て工場を稼動させるための発電用エンジンだ。


13日夕方に来るはずの連絡が無く、こちらから尋ねてみたところ、

14日の午前中には返事するとの事。

それまでは出発できずに自宅で待機しなければならなかった。



14日、昼になっても連絡がこなかったので午後1時に電話してみたら、


「もう少し待って」
と。


うおぉーーーー! 早く白黒はっきりさせてくれーーー!


その後、午後3時に電話してみたら、


「明日の午前中までには判明しますから」と。


うぬーーー、これでは出かけられないじゃないか!!!




先方にも事情があるのだろうけど、こちらもクワガタ採集旅行という重要なものが待っているのだ!(笑)


日産の組み立てラインが止まろうが、クワガタの方が大事なのである!(笑)


15日の昼ごろまでなんて、とても待っていられないので、

修理が出たらトンボ帰りできる距離まで行くということにして、

14日の午後4時、見切り発進することにした。





というわけで採集道具、野外調理道具、車中泊用敷き布団、カメラ機材、諸々をモビリオに積んで

常磐道で福島方面へ出発!!


日立のトンネル区間 14日18:30



行く途中、反対側の上り車線はUターンラッシュでめちゃくちゃ渋滞していた。

これはとてもトンボ帰りできる状態ではないぞ!

お客さんから電話が来ても諦めてもらうしかないな。(笑)



途中のSAで晩飯を食って、20時頃「いわき勿来」で高速を下りた。

内陸部に向かって国道を走り、外灯をチェックしていった。

杉ばかりでクワの居る気配がしない上に、外灯が少なくて拾う場所がほとんど無く、

ただひたすら車を走らせていった。


途中、何か空が明るいな〜と思ったら山の上の工事現場で灯火焚いている人がいた。

やはりこの辺りは外灯も無く暗いので自分で明るくしないとダメなんだろうか?



延々と何も見つからないまま走り続け、福島県鮫川村の商店街で21:00に

ようやく本日のクワ第一号に出会えた。


ノコギリクワガタ♀



あとはコフキコガネとかセミが来ていた。

その後しばらくクワガタが来そうな外灯が無かったが、

21:00、蛾が多く飛来しているところを発見したので車を停めて調べてみると、





おおぉ〜! ミヤマ発見!




つづいてノコも発見!


そのほかにはミヤマ♀、コクワ♀、カブト♀を見つけることができた。





その後も外灯を探し続けるが、あまりにも杉が多いのと虫の集まる外灯が少ないので、

ここで南会津方面へ行くことを思いつき、かなりの距離を走っていった。

下郷、田島、南郷、伊南、舘岩と灯下を巡っていけば色々採れて楽しめるだろうと予測したからだ。

運がよければオオだって拾えるかもしれない!


白河を抜けて下郷を目指して国道289号を登っていくと、無情にも途中で通行止めになっていた。

呆れるほど元来た道を延々と戻っていき、羽鳥湖から国道118号で行こうと思ったら

途中から雨が降ってきてしまい、羽鳥湖に到着すると風も強くなってきて、

とても灯下採集のできる状況ではなくなってしまった。

実際、外灯には蛾でさえも一匹も飛来していなかった。(泣)




その後どうしようか? 暫くの間、羽鳥湖で途方にくれた。

どこへ行っても灯下採集は無理そうなので、このまま田島方面へ走っていっても無駄。

ここはもう昼間の樹液採集に的を絞っていくしかなさそうだったので、

茨城県北部の山里に点在するクヌギ林を探そうということに頭を切り替えて、

また白河を抜けて戻っていった。

深夜2時、国道294号沿いで「東山道伊王野」という道の駅を見つけたので車中泊することにした。





15日(火)朝7時半頃、車内の暑さで目が覚めた。

天気は快晴だった。

コッペパンと牛乳といういつもの朝食を済ませ、支度を整えてから出発した。

まずは標高の高い辺りでヤナギにいるアカアシでも探してみようと思い、

標高1022mの八溝山を越えていくルートを選択した。

地図を頼りに県道を登っていくと、またしても相当走ってからの通行止め。

どうやら土砂崩れなどがあると、復旧しないで放置して、他の道を使ってくれということらしい。

それにしても県道の入り口に通行止めの案内くらい表示していて欲しいものだ。



気を取り直して別ルートを走っていくと、途中で沢沿いにクヌギが何本も生えている場所があった。

車からチラッと脇見しただけで、幹がボコボコになっているのが見えたので、

大慌てで引き返してきて車を停めて調べてみることにした。




かなり頻繁に採集人が訪れるポイントらしく、クヌギに通じる道ができあがっていた。

しかも残念なことにボコボコクヌギは捲れが剥がされてしまっていた。

それでも僅かな隙間に極小のクワガタが挟まっていた。



スジクワガタ♂

かき出し棒で引っ張るとポロッと地面に落下して、そのまま行方不明になってしまった。

実は自宅にいるスジクワ♀2頭とペアで飼うためにスジクワ♂を持ち帰ろうと考えていたのだった。

この♂を見失ってしまった後、この場所でスジクワを見つけることができなかったので、とても悔しかった。



クヌギを見上げてみると高いところにチョウが集まっていたので何か落ちてこないものかと

幹を蹴ってみるとボトッっと落下音がしたので駆け寄ってみると、大きなミヤマ♂が落ちていた。



それにしてもミヤマというのは小さい頃あこがれていただけに、見つけたときの喜びは大きいものだ!




さらに山里を走っていくと畑の脇にクヌギが大量に生えている場所を発見した。





林の中へ入っていくと殆どのクヌギから樹液が出ている素晴らしい場所だった。

しかしまったく残念なことに、ここでも樹皮捲れを剥がすヤツがいるらしく、

いい感じの木が台無しになっているのが何本もあった。




樹液近くでスジクワ発見!

どこにいるのか一見解らないほどの小ささだ。 

カナブンにも負けてしまったのだろうか? トボトボと下へ向かって歩いていた。



近寄ってもう一枚。 スジクワ♂ 体長およそ20mm。


スジクワの♂は大きいものになると大顎の形状が実に魅力的になるもので、

以前からネットで画像を見ては、その芸術的な形状にため息をついていたのだ。

なんとかしてスジクワの大物を見つけられないだろうか?

無理だったらブリードしてでも大歯型を育ててみたい。



そうこうしているうちに比較的大きなスジクワの♀を発見した。



これは大歯型狙いのブリーディングに丁度いいと思って手で掴もうとしたら

うっかり落としてしまい、またしても見失ってしまった。

小さいクワガタなので落下したのを見つけ出すのは容易ではない!

しかもクワガタって落ちてから土に潜って身を隠すまでのスピードが異様に速いんだよなー!

まあこれは左手を受け皿のように下に当てておかなかった自分が悪いわけだが・・・・。




しばらく樹液を探していると捲れの奥に何やら大物が潜んでいるのが見えた。



残念ながら人の手によって破壊された木だったが、残った捲れの中に居る黒いクワを掻き出してみると、





うおぉー! 念願の巨大コクワだ!





車に戻ってから体長を測ると49mm。 計測した中ではこれまでで最大だった。

もともと小さい種類なのが、これだけ大きいと感動的だ。

次なる目標は50mmUPのコクワだな!




と、

ここで携帯電話が鳴った。

時間は午前11時。

クワガタ採りに没頭していて完全に忘れていたが、そう言えば仕事が入るかもしれないのだった。

ドキドキしながら番号をみると案の定お客さんからの電話だった。

一緒について来ていたかみさんと目を合わせてお互いに緊張した。

急遽帰らなければならないと覚悟を決めて電話に出てみると、


「お休みのところお待たせしてすみませんでしたねー。部品の状態が良かったので加工は無しですのでー」


ホッとした。

電話を切ったあと、「やったぁーーーー!」と叫んでしまった・・・・・。

連絡を待たずに見切り発進してきて良かった。





車に戻り、次の採集場所を求めて再び走り出した。

途中、国道沿いにスーパーマーケットを見つけたので、食料品を買い込むことにした。

と、スーパーの入り口で地面を何かが動いていた。

見るとミヤマ♀だった。

かわいそうに誰かに踏まれてしまったらしく、お尻のほうが潰れた状態でもがいていたところだった。(泣)


クーラーバックの保冷材はまだ活躍中だったので、いつものように牛肉と野菜を調達して、

林道へ行って車を停めて、飯盒で飯を炊き、フライパンで肉と野菜を焼いて

冷やしておいた缶ビールを飲みながら昼飯を食べた。





酔いが覚めるまでのんびり過ごしたのち、スジクワ大歯型を目指して再びクヌギ探しを始めた。

16時、だいぶ走ってようやくクヌギだらけの斜面を見つけた。



ここも採集人が多く訪れるらしく、またしても樹皮捲れは剥がされている!






捲れを破壊するとは本当に頭の悪い連中だ。

捲れの中に居るクワガタを採りたくて剥がしているんだろうが、

クワガタがなぜ捲れの中にいるのかを考えたことがあるのだろうか?

捲れがあるからこそクワガタが隠れるわけで、捲れが無くなったら次はもう採れなくなってしまうのに。

乗ってきたパラソルチョコを食ってしまい帰れなくなる魔女並みにオバカである!(笑)



それでも気合で斜面を登っていくと、

スジクワ♂発見!

サイズは31mm。 比較的大きい個体なので大顎がイイ形していた。






極小スジクワ♂も発見!

サイズは19mm。 ヨツボシケシキスイとの勝負に負けることもありそうだ!(笑)




17時。 雨が強くなってきたので採集を切り上げることにした。

このままもう一泊しようと思っていたが、スジクワが採れて満足してしまったので、

帰ろうかどうしようか迷っていた。

帰りの渋滞が気になったので、道路交通情報センターの問い合わせ番号をダイヤルしてみた。

すると、のんびりした口調のおっちゃんが出て、


「常磐道の上り車線は・・・・え〜と、谷和原から・・・・ん〜・・・・8キロか9キロくらい渋滞してますよ〜〜〜」


おおぉーーー♪ 

たったそれだけなんてお盆のUターンラッシュとしては正に谷間な時間帯じゃないか!

おっちゃんに丁寧にお礼を言って電話を切った。

チャンスだ! 今帰るべきなのだ!

きっと殆どのパパさん達は帰省先で晩飯を食ってから帰ろうと考えているに違いない!



さっさと山道を走り抜けて日立中央から常磐道を走って帰宅することにした。







翌日、マクロレンズでスジクワの撮影をしてみた。


♂19mm ♀18mmのペア。
オスメス重なるようにして居たので、交尾済みと思われる。





♂23mm。 大顎の内歯に少しだけ特長が現れている。
大きくなるにつれて上翅の筋模様がはっきりしなくなるんだな〜。





♂31mm。 これはもう大歯型と言ってよいのだろうか? いや、まだだよな〜!





♂31mmの大顎部分拡大。 う〜む、もう少し大きいと内歯の突起がはっきりしてくるんだが・・・・。


とりあえずブリーディングしようと思うわけだが、スジクワのブリーディングって難しいという話。

上手くいくかどうか、これから研究しなければ!








今日の結果

カブトムシ 5頭くらい発見。

コクワ 10頭以上発見。 そのうち49mm♂1頭のみ持ち帰り。

ノコ ♂♀ 各1頭発見。

ミヤマ ♂♀ 各1頭持ち帰り。 → 16日20:00ジビさんへ。

スジクワ ♂3頭 ♀1頭持ち帰り。