2006年7月29日(土)



2週連続で房総ヒラタを探しに行ってきた。

今回は地元でのノコ採集でご一緒させてもらっているジビさん
と一緒だ。

朝6時、いつもの待ち合わせ場所で合流してから、自分の家まで来てもらって

ジビさんの車をうちに停めてルーフキャリアに脚立を載せたインプレッサで出撃した。


江戸川沿いに南下して行き、京葉道路の市川インターより高速に乗って館山自動車道を目指した。

が、 出発時間が遅すぎたようだった。

久々に快晴となった土曜日。 海水浴へ向かうと思われる乗用車で大渋滞していた。

結局、目標地点の採集場所に着いたのは4時間後の午前10時だった。



先ず最初に狙ったのは前回と同様のポイント。

前回届かなかった洞をどうしても覗いておきたくて、脚立を担いで

目標の田んぼ脇にあるクヌギを調べた。


恥ずかしいことにクヌギの前に農家の人が居て、近くの田んぼをトラクターで耕している最中だった。

「こんにちは〜!」 「クワガタ採りさせてくださ〜い!」

すると、

「昼間は居ねえっぺ!?」と。

うーむ。 ○○っぺ と言うのは茨城ではよく聞くが、房総も同じであったのか・・・・。

なんか少し呆られながらも幹に脚立を立てかけて、そこから更に登り上にある枝の裂け目を調べてみた。






おおっ!?







何も居ない。



というか、したから見上げたときには洞のように見えたところは、枯死部分であって

残念ながら樹液もなにも無く、ただのカラカラに乾いた裂け目だった。




木に登ったのは何年ぶりだろうか。

小学生の頃は近所の雑木林で枝が細くなってこれ以上は無理という高さまで

昇っても平気だったものだが、この歳になって木に登ると、

万が一落ちて怪我をする様子と、その後の展開などをリアルに想像してしまい足がすくんでしまう。

「クワガタ採りに行って木登りしてて落ちてました」 と会社に怪我の説明をしたときの

上司の呆れ顔まで脳裏に浮かんだ。



太陽が照りつける暑さの中、次の木を目指して脚立を担いで歩いていった。

その途中、「あの木は!?」とジビさんが発見した前回見ていないコナラを調べてみた。

何の変哲も無い太いコナラの木だったが、裏に回ってみると樹液ダラダラコナラだった。






居たのはコクワとカナブンのみ。

もしかしたら根本に潜り込んでいるかもしれないと掘ってみたら見覚えのある角が動いた。

カブト君だった・・・・。

1頭引っ張り出すと、その奥にまた角が・・・。

しかも流れ出た樹液が土にしみこんでグチャグチャ状態の中に居た。

こいつらは昼も夜も土の中で動かずにして食事をしていたんだろうか?

眠くなったらその場で眠って。

だとしたら何という怠惰なやつらだ(笑)

見上げると洞があったので脚立を伸ばして梯子状にして登ってみたが

洞の中は浅すぎて空っぽだった。



その近くに樹の名前はわからないが洞から樹液が流れ出ている広葉樹があった。

洞を覗き込むと何か中で動いた!

ピンセットで引っ張り出してみると今までに見たことのないカミキリだった。

家に帰ってから図鑑で調べようと、写真を撮っておいた。


ウスバカミキリ

掴んだときに何だか柔らかい印象があったな〜と思ったら、やっぱりそうだった。

上翅が薄くできているヤツだった。



次は前回見た急斜面の上の方にある木の洞に脚立で再アタックだ。

キツイ斜面をジビさんにも登ってもらうのは悪いので、

自分は山登り、ジビさんには別の到達しやすいポイントをチェックしてもらうことにした。

傾斜角45度くらいの斜面を登りきると目指すクヌギの洞がパックリと開いていた。

慎重に脚立を立てかけると近くに居たカブト君がおどろいて落ちてきた。

まずは見えるところに居たノコのペアをGET!

そしてピンセットを構えて洞の中を覗きこんだ。



いる!



黒いヤツが中を動き回っている!

喜びと緊張で汗がどっと出た。

なんとかキャッチしてみると残念ながら42mmのコクワだった。


ふと下を見ると既にジビさんがポイントチェックを終えて自分の帰りを待っている様子。

「すみませ〜ん。もうちょっと待ってください」と時間をもらって次のターゲットの木へ移動。

ふたたび脚立で登ってみると、またしてもコクワ40mm台。

うーん。 とってもいい雰囲気の洞だったのになー。


チェックすべき木をすべて見終えて下におりていくとジビさんが巨大なノコを手にしていた。

ひさびさに見るどっしりとした大物だった。 

自分が採集したノコのペアとコクワ2頭をジビさんに手渡してから、

車に戻って水分補給することにした。


風もほとんど吹かず、かなりの暑さとなっていた為、大汗をかいて体から多量の水分が失われていた。

持参したジュースを一気飲みして、木陰でしばらく休憩した。

この時点ではまだそれほど疲れていなくて、ヤル気に満ちていた。



次は前回調べなかった道路の反対側を見てみることに。

農道脇に幹を途中で切断された低いクヌギがあった。

根本には深い樹皮めくれがあり、樹液もダラダラ出ていてカナブンが集まっている。

藪に突入して姿勢を低くして樹皮めくれに顔を近づけて、ピンセットで探ってみたら、

・・・・・・コクワ。

下で待っているジビさんにポイって投げて渡した。

この辺り、コクワの数は相当なものだった。


そうこうしているとジビさんが奥に進んで何か台場クヌギのようなものをみつけた様子。

藪の中から脱出して案内されて歩いていくと、そこには素晴らしいクヌギがあった。




(*゚∀゚) ?

あやしい台場クヌギは口をあけてこちらを見ているようだった。

中の空洞をライトで照らしてみると、外から樹液が内部まで流れていて、

クワガタの潜んでいそうな穴もいくつか確認できた。

腕を突っ込んでピンセットで探りを入れてみるものの、深すぎて調べきれなかった。


しばらくすると上の幹にある洞を見ていたジビさんが、

「ピヨさん、ここにカニが居るよ」と。

見なくとも大体予想できた。 自分も初めて見たときは沢蟹だと思ったから。


ムカ○だった。

クリーム色をした足。黒っぽい緑色をした体。

たしかに沢蟹に似ている。


そいつの正体をジビさんに教えたら、篠竹の先端でムカ○にチョッカイを出して遊んでいた。

いまになって思うことだが、ムカ○は肉食なので洞の中に潜んでいてクワガタなどの虫が

入ってくるのを捕食しようと待ち伏せしていたのではないか?

もしかしたらヒラタを食ったことのあるヤツだったのかもしれない!?

次の採集の為にピンセットで引きずり出して放り投げておけば良かったかな?



その後、遠くの方に見えるクヌギを目指して二人で田んぼ道を歩いていった。

もの凄い暑さだった。

だいぶ疲労がたまってきて、斜面を登る足もおぼつかなくなってきていた。

藪の中に見えるコナラを目指してグングンと登っていったとき、

ついに頭がクラクラして胸が気持ち悪くなってきた。

生まれて始めての本格的な熱中症だった。



こんな時に限って飲み物を持参していない。

もう暑さが限界に達していたのでジビさんに撤収を伝えようと姿を探したが見当たらない。

「ジビさ〜ん!」 大声で森の方に叫んでみたが返事がない。

あれ? まさかジビさん熱中症でどこかで倒れているんじゃないか!?

だとしたら大変なことだぞ! と考えながら2回、3回呼んだけど返事がなかった。

これはやばい! と心配していたら遠くの田んぼからひょっこり現れた。

ああ。よかった。



ジビさんのところへ行ってみると、彼ももう暑さに参ってしまっていた。

そこから車に戻るまでの数百メートルが実はいちばん危なかった。

心臓の鼓動が速くなり、気持ち悪くて仕方なく、途中で横になりたかったくらいだったが、

気合で車まで歩き続けた。


車に戻るとクーラーバックから冷えたスイカを取り出してかぶりついた。

なんとかギリギリのところで持ちこたえた感じだった。

真夏の樹液採集というだけでキツイところに、斜面の昇り降り。

まさか生命の危機を感じることになろうとは想像していなかった。





昼食をとったあとは、海沿いの道から少しだけ山に入った場所で探してみることにした。

狙うはマテバシイとタブノキだ。

しかし困ったことに前回ネットで調べてプリントアウトしておいた樹種の写真を家に忘れてきてしまったので、

記憶を頼りに探してみた。


それらしき木の洞から樹液がでているのを何度も見つけては調べてみるのだが

コクワすら居ない。



やっとカナブンを見つけたのが精一杯だった。




こりゃ何の木だろうか?




資料不足のため、今回は効率が悪いので、海岸沿いから内陸部のダムがある方に向かって

いつものお馴染みのクヌギを見て回ることにした。


内陸部方向に走り始めて十数分、道路わきに並んだクヌギを発見したので車を停め、

二手に分かれて探索を開始した。


しかし有望なクヌギは無く、普通の樹液ばかりで採れるのはコクワ、コクワ、コクワ・・・。

そんなことを何回か繰り返しているうちにダム地帯に来てしまった。

だんだんクヌギが無くなってきて、探す場所が無いまま亀山ダムに到着した。


岸辺の斜面に入っていって、クヌギを何本かみたが樹液が出ていない。

やっと一ヶ所樹液を見つけたら、スジクワ的な感じの極小なヤツが居た。

マグライトで照らしてみると上翅に筋のようなものが確認できたので、

家に居るスジクワ♀とペアリングしようと思い、持ち帰ることにした。



その場で見た限りではスジクワかと思ったが、帰宅してよく見直してみたらコクワだった・・・・・。

地元でリリースした。



この時点で、すでに暗くなり始めていたので樹液でのヒラタ狙いは終了となった。

あとは灯下で奇跡的に拾えるかどうか。



晩飯を食おう! ということになり、久留里線の終着駅、上総亀山駅前に行ってみた。

が、食堂というものは一軒も無かった(笑)

国道を延々と走ってやっと見つけた食堂で落ち着くことができた。





食事を終えたあとは灯下採集のスタートだ。

外灯を回り始めたが時間がまだ8時前と早かったので、羽虫とコガネムシしか集まっていない。

とりあえずジビさんにミヤマをGETしてもらいたかったので、前回ヒルにやられたミヤマポイントを目指して

ひたすら夜の林道を登っていった。


目的地点に到着。

外灯脇の壁面にへばり付いているミヤマ♂をあっさりGET!

もう1頭を! と探していたらジビさんの足にヒルが吸着!!


あれまっ!?


上から落ちてくるだけでなく草むらにも潜んでいたのか!

さりげなく自分の足もチェックしてみたところ、靴の上を尺取虫みたいに

ヒルが意外と速いスピードで登ってきていた。

なんてヒルの多い場所なんだろう!


と、壁面を見るともう1頭ミヤマ♂があるいていた。

全く手の届かない場所だったので諦めようと思っていたら、自ら下に向かって歩いてきた。

数分後、手の届く位置に下りてきたところをキャッチ!

もちろん足元のヒルに注意しながら。



その後、ミヤマの♀を求めて元来た道を戻りながら外灯の下を丹念に調べていった。

ミヤマ♀の轢死体はいくつか見つけたが、残念ながら生きた姿は拝めなかった。



前回はダム周辺でミヤマ♀を2頭みつけていたので、その地点まで戻って

再び灯下を探し始めた。

しかし虫が飛ぶ好条件ではなかったようで、カブトがたま〜に転がっている程度。

そのまま館山道のインターまで外灯の下をチェックしながら走って、

成果が得られないまま、今回の房総ヒラタ採集は終了となった。




次回は夜に灯下巡りではなく樹液を見て回ってみようと思う。

乾いた洞に潜むヒラタが樹液場まで下りてきているのではないかと予測して。

(*゚∀゚) の木は最重要チェックポイントだな。












今日の結果

コクワ♂ 10〜15頭くらい
コクワ♀ 4頭

ミヤマクワガタ♂ 2頭(ジビさんお持ち帰り)

カブトムシ ♂♀ 8頭くらい

(カブトムシ5頭、コクワ2頭 地元にてリリース)