2005年7月9日(土)



翌日の10日にサンバ練習があるので泊りがけで出かけられない週末だった。
すぐに帰ってこられる近場で何か甲虫が見られないかと思って、
茨城県の筑波山周辺をウロウロしてみることにした。
前回の福島県で新たな興味の対象としてカミキリムシに目覚めてしまったので、
特にクワガタに的は絞っていない。
自宅から約3分という近くにあり大変重宝している常磐道流山インターから
茨城方面へと出発した。


岩間インターで下りて甲虫の生息していそうな山を目指して走っていった。
しかし目の前に現れる樹木は昆虫が嫌いなヒノキチオールを有する杉ばかり。
散策するべきエリアを間違えたようだ。

杉林に囲まれた谷津田に車を停めてコンビニ弁当の昼食をとった。
ふいに野球のユニフォームを着た部活帰りの中学生が
目の前の田んぼ道をトボトボと歩いているのが見えた。
誰もいない田舎の景色の中に、予想もしなかった人物が現れて
ちょっと異様な光景だった。


どこまで行っても理想的な雑木林が見つからないので、
以前に何度か足を運んだことがある筑波山北部の低い山々が連なる尾根を
縦走する道へ行ってみた。
ハンググライダーの離陸場所があるところに車を停めて付近を散策してみると、
道端に木苺がたくさん実っていた。
それを取っては口に運んでいると、思わぬ光景に目を奪われた。



あれ!?  クワガタがいるぞ!!!


よく見てみると羽に細かく点刻列がある。
大きさ的に見ても形からもスジクワガタだった。



スジクワガタ♂ 体長約20mm

まさかこんなものを食べていたとは驚きだった。
このあたりにクヌギ、コナラなどの木が無くて
樹液にありつけなくて仕方なく木苺を食っていたのか?
もしかしたら学術的に見て新発見と呼べるクワガタの意外な行動なのだろうか?
それともスジクワガタってこういう習性なんだろうか?

カメラを近づけると食事をやめてこちらを気にしていた。
全く触れることなく撮影のみでスジクワ君とお別れした。


思わぬ収穫に大喜びしたせいか、杉ばかりなのも気にならなくなり、
辺りの甲虫などを撮影しまくった。(別のページで公開することにします)




山を下りて、筑波山に通じる道を走っていると栗林がやたらと目に付いた。
栗の枝を伐採したものが積まれている場所があったので、
珍しいカミキリでも産卵しに来ていないかと思い、
道路わきの栗林にちょこっと入らせてもらった。

伐採された枝にはカミキリ類は全く居なかったが、
栗の幹に開いた洞を覗き込んでいた妻がなにやら騒いでいる。


「何か黒くて大きなカミキリみたいなのが中にいる!」と。


近くに寄って見てみるが、穴の中が暗くてよく解らない。
妻にマグライトとピンセットを車から取ってこさせ、
左手にライト、右手にピンセットというヒラタ採集の時と同じ構えで
点灯させたとき約2秒間という奥に逃げ込まれる前の一瞬に勝負を賭けてみた。




ライト点灯!




横からの黒いお尻部分が見えた。





デカイぞ!





どっしりとした厚みがある。






まさかオオクワ!?






ピンセットでがっちりキャッチ成功!






取り出してみると・・・・・?








超でかいコクワだった・・・・・。



ノギスで体長は測らなかったが、手に持った感覚では
50mmのヒラタと同じかそれ以上のサイズだった。

これまでに見たどのコクワよりも明らかに大きく、
しかも体の厚みはオオクワ並みに太かった。
栗の朽木は栄養満点なのだろうか?
撮影後すぐに洞の中に帰してあげた。


木苺を食するスジクワ。

小さな甲虫の撮影。

栗の樹液を啜る巨大コクワ。


杉林ばかりの筑波山周辺だったが、日帰り昆虫観察としては満足することができた。




今日の結果

スジクワガタ ♂ 1匹

コクワガタ ♂ 1匹