2005年6月25日(土)〜26日(日)



念願だったヒラタ自己採集という目標が達成できたので、
次なる目標、オオクワ自己採集に向けてのスタートである。

とは言うものの、ミヤマクワガタは昨年のお盆休みに
道の真ん中で、ひっくり返っているのを偶然拾ったに過ぎず、
アカアシクワガタはまだ一度も見つけたことがないような自分に
オオクワ採集だなんてかなり無謀な挑戦なのだが、
初めてパチンコをやった人が大当たりするかのような
ビギナーズラックを期待してオオクワガタの生息する福島県・桧枝岐へ出かけてみた。


採集方法は街灯、自動販売機などの灯りに飛んで来たのを拾う方法で、
灯下採集と呼ばれるものだ。
昨年はカブトムシとノコギリクワガタ、コクワガタをこれで拾った。
今年は自宅で羽化したオオクワたちの配偶者としての天然固体採集が目標である。
(ミヤマでもアカアシでも、見つけられたら大喜びというのが実は本音だったりするが・・・・)




まだ明るい夜7時頃、山道の途中で見つけた食堂に入り、
キノコ丼なるもので腹ごしらえをした。

店のおばあさんに

「これ、キノコは何を使っているんですか?」

と質問したら、

「いろいろ。 ・・・・雑物だよ」

と返ってきた。
地元の山で採れた雑多なキノコという意味らしい
「ザツモノ」
というところにえらく感動してしまい、注文してみた。

出てきたのは何種類かのよくわからないキノコが
タマゴで閉じられた親子丼のような作りだった。
結構美味かったんだが、ちょいとしょっぱいかなー。
まあ、この濃い味付けが北関東なのだろう。



食堂を出ると完全に日が暮れて真っ暗になっていた。
ヤバイ ヤバイ!
クワガタが飛び始める時間帯に突入してしまったじゃないか!

あわてて車を走らせ、街灯チェックのスタートだ。
少し走っては車を停めて懐中電灯を手に街灯の下を探し回るという
実に単純な作業の繰り返しだ。

少し広々とした駐車場と公園がある場所に到着すると、
思ったとおり競合者たちが既に街灯の下などを探し始めていた。

二人の子供と妻を連れた40代後半らしきオトーサンの姿も見受けられた。
なんと家族4人で街灯巡りだ。 ウカウカしていると負けてしまう!

赤いスポーツカーに乗った若者もいた。
何か採れたのかどうか気になったので、
彼が歩いて車に戻ったところで、ちょっと声をかけてみた。


「採れましたか?」

「え!? ・・・・・なにが?」

しまった! 全然関係ない人だった・・・・!(笑)
訳を話すと、

「へぇ〜。クワガタ採れるんですかココ〜?」

ああ。 
同業者かどうか、よく見極めるべきだった。



もう一方の補虫網を持った子供を連れているオトーサンにも話しかけてみた。

「なかなか出てきてくれないようですね〜」との返事。
まだ何も採れていないようだった。

車に戻って先へ行こうと思い、オトーサンに背を向けて数十歩進んだ時だった。
うしろから、その子供の声が耳に届いてきた。

「でも、もう2匹採れたもんね〜〜〜!」

うっ・・・・。
わざわざこちらに聴こえるように喋ったぞ今!
一体何が採れたというのだ???


オトーサンもオトーサンだ。
こちらを牽制した返事だったのだ。
うっ・・・・。
こちらもがんばらねば!





昨年ミヤマを拾ったポイントに到着した。
湿度が高くて条件はかなり良さそうだった。
その証拠に灯りに蛾が大量に集まっている。
蛍光灯付きの大型ハイパワー懐中電灯を使って念入りにチェック。
柳の下のドジョウを狙ってみたが、やはりダメであった。


夜9時。
オオクワ採集地として有名な桧枝岐に突入した。
思ったとおりライトトラップをやっている人がいた。
近くに車を停めて、声をかけて見物させていただいた。
(しかし誰にでも声をかけるんだなオレは!)



オオクワガタ灯火採集


この画像では水銀灯の明るさはたいしたことないように見えるけど、
じつは相当な明るさで、近くでは眩しくて見ていられないほどだ。
とにかく集まってくる蛾の数がすさまじい!



話を伺ってみると、この方は昨日と今日で、
すでに10匹近くのオオクワガタを採集しているとの事。
なんと! やはりオオクワガタはこの近辺を飛び回っているのだ。


聞くところによるとオオクワガタは飛んできて
いきなり コツッ! とアスファルトに落下するとのことだ。


この方から採集したミヤマクワガタを見させてもらった。

なんと! デカイ!!
大顎の先端がY字型になっているし、前胸背板は大きく捲れていて、
何だか「恐竜?」といった印象だ。
果たして自分はこんなに立派なミヤマクワガタを採集できるんだろうか?

ミヤマの写真も撮らせてもらおうかと思ったが、
自分が採ったヤツじゃないのは、なんだか悔しいのでやめておいた。
街灯を探し回ってオオクワだろうとミヤマだろうと、このような大物を見つけてやろうじゃないか!




再び車に乗り込んで採集を開始した。
自動販売機のショボイ灯りの下を探していた時だった。



背後で コツリ! という音がした。




その音を耳にした瞬間、それが何の音なのか容易に想像できた。




そう! 甲虫の落下音だった。






振り返ると黒いものが地面に落ちていた。









えっ!?
なんか小さいよな?




ドキドキしながら手に取ると、





・・・・・・・・コクワちゃんだった。




ひのえまた まで来てコクワちゃんなのですよ。
自分、コクワちゃんによっぽど好かれているんじゃないのかな?


その後、クワガタ以外の虫たちを色々と見つけて、
それはそれで昆虫好きなので楽しめた。
でもちょっとがっかり。



これ何セミなんだろうか?




オオミズアオ




名前のわからない蛾。
それにしても妻は腕に蛾がとまっても、驚くどころかカワイイと言って観察している。
つわものである!

気をとり直して車で移動しながら再び探し始めた。
しかしクワガタは全然見つからない。

妻は疲れて助手席で寝てしまった。


街灯で停車。
懐中電灯持ってウロウロ。
再び次のポイントへと車を走らせる。
こんな荒行が延々と繰り返された。



と、ふいに、
道路わきの縁石の上をヨチヨチ歩く少し大きめの甲虫を発見した。







ミ、ミヤマやんけ〜!



昨年小さいながらミヤマのオスに出会うことができたが、
メスは初めてだった。
正直、うれしかった!

オオクワ探しに来たんだけれど、
なんかコレだけで内心満足してしまった。
やはり一度も見たことの無かった昆虫に出会うというのは嬉しいものだ。



夜12時。
さすがに疲れたし眠くなってきたので、
道の駅まで引き返してモビリオのシートをフルフラットにして車中泊をした。



翌朝8時頃、車内の暑さで目が覚めた。
帰宅してもよかったんだが、どうしても昨夜見せてもらったような
大きなミヤマクワガタ♂を自分で発見してみたくて、
林道の柳チェックをすることにした。

せっかく山まで来ているんだから、もうすこし遊んでから帰ろう。
桧枝岐方向に少し戻ってから国道から林道へと入っていった。

渓流沿いに悪路が続いていく。
道は緑のトンネルとなっていて、涼しくて実にさわやかだ。
妻が助手席で「気持ちいい〜!」を何度も連呼している。
やっぱりたまには緑を満喫しに山へ来ないとな。





しかし肝心なクワガタが全然みつからない・・・。
それどころか柳が群生している場所を見つけてチェックしてみると、
足元の草が踏み倒されている。
なんだ! 先行者がいるんじゃん!
もう採られちゃった後なのかも・・・。
今日のミヤマ採集はあきらめることにした。
あとはのんびり車を走らせてドライブだ。



伐採した材木が積まれている場所があったので車を停めた。
カミキリムシが色々いそうだからだ。

材木に近寄ってみると思ったとおり、カミキリが!



キスジトラカミキリ


ゴマフカミキリ


なまえわからんカミキリ
(産卵していた)


カミキリ虫の撮影に熱中していると、
妻が双眼鏡で空を見上げてなにやらわめいている!



イヌワシ

いつもなら野鳥撮影のために超望遠レンズを持っている筈なんだが、
アタマの中がクワガタ一色になってしまっている今、
そんな重たくて場所をとるものは持ってきていない。
持ってきたのは24−85mmの標準ズームだけだ。

おいおいイヌワシって初めて見たぞ!
こんなに珍しい猛禽類が飛んでいるのなら
次回の昆虫採集には長玉も持参しなければ!







今日の採集結果

コクワガタ ♀ 1匹

キスジトラカミキリ 2匹
ゴマフカミキリ たくさん

ミヤマクワガタ ♀ 1匹

(すべて観察後にリリース)